SATORI 事業本部 本部長が語る業務プロセスの改善と経営視点の橋渡しを外部コンサルに依頼するメリット
ビジネスコンサルティング事例
- 【事前の課題】
-組織拡大に伴い肥大化する法務部門の工数削減
-法務部門が持つ契約ノウハウの共有 - 【依頼の決め手】
-SATORIの将来像を見据えた経営視点からの提案
-業務品質の高さ - 【得られた成果(効果)】
-本部長の法務関連における確認事項が約80〜90%削減
-法務部門における実務担当者の業務工数の削減
-NDA締結の平均日数が20日から5日程度へ短縮
SATORI(サトリ)株式会社は、1,000社以上の導入実績を持つ、マーケティングオートメーションツール「SATORI」の開発・販売を行う企業です。CMなどで、女優・上戸彩さんの「何かやったなぁ〜」というセリフを耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか。
これまでメルセネールは経営・事業の視点を生かし、伴走形式での業務プロセスの構築や改善を行ってきました。その実績から、SATORI株式会社 法務部門における業務プロセスの仕組み化をご依頼いただきました。今回は事業本部 本部長 CMOの高橋様に、導入背景やその効果を伺います。
依頼の決め手はSATORIの将来を見据えた経営視点からの提案
今回、 業務プロセスの仕組み化をご依頼いただきましたが、当時貴社が抱えていた課題を教えてください。
当時、SATORI株式会社(以下、SATORI)は法務業務のプロセス化を検討していました。以前からこの問題は認識していましたが、社員数が今ほど多くはなく、相談件数も少なかったため、特に問題視していませんでした。しかし昨年、社員数が70名を突破し、セールス部門の規模を拡大し始めた頃から、似たような依頼や同じような質問が大量に法務へ届くようになったのです。
この頃から、これまでに蓄積したノウハウをマニュアルへ落とし込み、全体に共有したいと考えるようになりました。しかし、業務の優先順位や工数の面から、従来の方法で対応を続けていました。経営層としても「外部に課題解決を頼るのは良いよね」という認識はありましたが、現場側としては検討しうる対応方法には限りがありました。
まずは、どのような方法で相談先を探しましたか?
同じように困っている会社は多いと考え、ネットで法務プロセスの業務改善を扱える企業を探しました。しかし、「弁護士との連携」「スキーム調整の難しさ」などから、対応できる企業や専門家がほとんど居らず、相談先を探すことすら困難でした。
メルセネールにご相談いただいた背景を教えてください。
以前からメルセネールのメンバーとは別案件でやり取りをしており、その際に本件のご相談をしたことがきっかけです。元々、他領域における業務プロセス改善とその実績についてはお伺いしていたため、「法務領域でも力になってくれるかもしれない」とまずはお話だけでもと切り出しました。
ご依頼の決め手を教えてください。
ご提案いただく中で、品質の高さをイメージできた事が決め手になりました。他社様のお話もお伺いしたのですが、メルセネールからはSATORIがこの先目指す姿を見通した上で、進め方や方針も含め、ご提案頂きました。まさに経営や事業の専門家ならではの観点から当社の課題を俯瞰し、業務プロセスを分析されていたことに感心した記憶があります。伴走形式で進めてくださる点にも心強さを覚えました。
メルセネールのような外部のメンバーが社内へ入ることに期待する点を教えてください。
課題解決はもちろん、メルセネールと一緒に働くことで社員が得られる学びにも期待しました。SATORIの大事な考え方の一つに、「組織を効率的に拡大するためにも、得られた学びを会社の資産として蓄積していく」というものがあります。事業成長のスピードを高めるために専門家の力を借りることは、まさに外から学びを得る絶好の機会でした。
NDA締結フローの改善により、80〜90%の確認業務が削減された
メルセネールが行なった支援内容について簡単に教えてください。
まず、法務担当と現場担当とのやり取りの履歴や契約フローの確認、社員ヒアリングを実施し、課題を抽出してもらいました。得られた情報からご提案いただいたのが、法務業務全体に大きな割合を占めるNDAの締結フローに着目した改善です。取引先の契約書レビュー時に争点となりやすい条項の見直しを行うなど、契約雛型自体の改善をはじめ、法務担当者に依存せず、セールス担当者が前捌きできるようなマニュアルを作成いただきました。
メルセネールが改善案を提案した際、特に興味深かった点を教えてください。
契約書の締結プロセスにおける問題点を見える化したことです。どの担当者がどれだけ法務へ相談をしているのかなど、過去の契約実務を定量的に分析してもらいました。その際、「相談の全体量は増加していますが、これでは専門的な法務の知見がたまりにくく、改善効果が得られにくい」という報告と併せ、「現状の運用のままでは非効率なため、マニュアル化してセールス側で前捌き出来るようにしましょう」とご提案いただきました。
約3カ月間の支援を受けた結果、業務にはどのような変化がありましたか?
これまでは毎週数件は必ず法務関連の相談が私にも上がってきましたが、月数件にまで激減しました。肌感ではありますが、80%〜90%は削減できたと思います。また、これまでは異なる案件の相談であっても、回答としては同じようなことを返すことが多かったですが、それも少なくなりました。
実際に法務担当者からも、受注前のNDA締結時におけるセールス担当者と法務のやり取りの回数が減ったという声が寄せられており、セールス側では毎回の返答を受け取る時間が3営業日程度減少したと聞いています。これまでは、急ぎの契約でも1カ月以上かかるケースがありましたが、改善後は5日程度にまで抑えることができました。
マニュアルと併せ、メルセネールに考えの枠組みを設計してもらえたことで、法務担当者の中で「情報をどこまで共有する必要があるのか?」「弁護士に相談すべき内容なのか?」など、明確な基準ができたのも、日数を抑える要因になったと思います。
改めて業務フローの改善を振り返り、高橋様から見て印象的だった点を教えてください。
分析、設計業務に留まらず、情報を集めたり、集計したりするところまでワンストップで対応してもらえたのが印象的でした。依頼内容はもちろん、その枠組みを超えて、人材面のサポートなど、SATORIに対し必要だと思うことをしっかりと提案して頂きました。これまで複数の外部企業と一緒に仕事をしてきましたが、SATORIのことをここまで考え、踏み込んできてくれた企業は初めてでした。
また、外部の方の声だからこそ、メンバーに響くこともありました。これまで社内に伝わり切れていなかった部分を、メルセネールの皆さんから伝えてもらうことで、しっかりと社内に浸透させることができたと思います。
業務フローが整ったことでメンバーの方々の働き方に変化はありましたか?
これまでよりもマニュアルの質が高まり、状況に応じた対応策などが追加されたことで、セールスメンバーも顧客との契約が進めやすくなったと聞いています。法務担当者もこれまで目の前の仕事として積み上がっていた法務業務が減ってきたことで、一定の余力ができ、中長期的な対応が必要であった監査対応や管理体制や仕組みづくりにも取り組めるようになりました。
これから期待するのは「現場と経営をつなぐ橋渡し」としての役割
今後、メルセネールに対し、期待する点を教えてください。
メルセネールには引き続き他チームの業務プロセス改善に取り組んでいただきますが、SATORIの事業全体像を理解して頂いてるからこそ、部分最適ではなく、全体最適となるような改善提案を引き続き頂けると嬉しいです。特に、メルセネールの皆さんが持つ経営視点を生かし、現場と経営層をつなぐ橋渡しになってくださることを期待しています。
ここまでの話を振り返り、高橋様ならどのような企業や担当者にメルセネールを薦めたいと思いますか?
そうですね、私なら「自社内での業務知見やノウハウを形式知化し、改善を図りたい、取り組みたいと思っている企業」へ薦めたいです。特に推したいのが、経験の豊富さです。プロジェクト推進の精度の高さ、スピード感、ステップの切り方の妙など、どれを取っても職人技の域にあると感じました。
特に素敵だったのは、「先に分析のフェーズを入れ、定量的な集計をする点」です。SATORIは事業会社としてリリースまでのスピードを重視するため、仮説を作ったら、すぐに実行するという流れが定着しています。
仮説検証とその分析が大事ということは分かっているのですが、慣れてないためか、私たちだけで実施しようとすると、どうしても時間がかかかってしまい、持ち前のスピードを発揮できなくなります。メルセネールは仮説検証とその分析に長けているため、彼らにスピード感を持って進めてもらうことで、自分たちだけではやりきれない点をサポートしてもらいました。
法務に限らず、業務プロセス改善に悩む企業とその担当者へ向けて、メッセージをお願いします。
業務プロセスの改善に費やす時間や費用は、コストではなく、会社の資産になっていくものだと思います。プロセスを資産化し、常にアップデートを続けられる企業は、それだけで強い競争力が得られるはずです。どうすればこの資産を増やし続けられるかという解決策を、SATORIはまだ持っていませんが、そこを一緒に進められるパートナーがメルセネールだと思っています。メルセネールが活躍すればするほど、きっとさまざまな会社の競争力が高まるはずです。
高橋様、ありがとうございました。
メルセネールでは、法務業務に限らず組織の成長に向けた課題として組織の内部の業務の仕組み化やそれを運用するチームの育成などを支援します。またそれらを推進する上で必要となる弁護士などの専門家と連携やご紹介も可能です。
法務領域に限らず実績がございますので、事業の新しい成長を見据えた業務フローやプロセスの改善・整備にご興味をお持ちのご担当者様は、ぜひこちらよりご連絡いただけますと幸いです。2営業日以内(目安)に、担当者からご返信させていただきます。
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